ZEHとは、ネットゼロエネルギーハウスのことで、使用するエネルギーを少なくし、太陽光などの自然エネルギーを利用して発電することで、実質ゼロエネルギーを実現するものです。
経済的にも有用なゼロエネルギーハウスですが、お金の部分以外のメリットも無視できません。
今回は、経済性以外のZEHの良さについて見ていきたいと思います。
家庭で環境問題への取り組みを実践できる
近年、地球上では地球温暖化やエネルギー資源の枯渇など様々な環境問題が取り上げられています。
これらの問題には私たちの生活に欠かせない電力が大きく関係しています。日本の電力事情について見てみます。
(出典 電気事業連合会HP:http://www.fepc.or.jp/enterprise/jigyou/japan/sw_index_02/)
日本の主な発電手段である火力発電では、石油や石炭などの化石燃料を燃やして発電を行っています。
そのため、二酸化炭素が発生し地球温暖化の原因となっています。
また、石油は限りあるエネルギー資源であり、有限のものです。石油の可採年数は30~40年と言われています。
30~40年の間に技術も進歩しますので、40年後に必ず採れなくなるというものではないですが、有限なことは間違いありません。
こういった問題を解決するために、最近では再生可能エネルギーが注目されています。
再生可能エネルギーとは、風力や太陽光、地熱など、永続的に繰り返し利用して発電することができ、二酸化炭素などをほとんど排出しないクリーンなエネルギーを指します。
これらは、日本政府も導入を推進しています。問題解決のためには、一人一人が当事者意識をもって真剣に考えることが重要になってきます。
こういった状況の中、個人単位で取り組めるものとして、ZEH(ネット・ゼロエネルギー・ハウス)が最適です。
ZEHであれば、太陽光発電を設置しています。そのため、家庭で環境問題に配慮した取り組みを実践することができます。
自給自足で家族も安心
自分の家庭で発電できるというのは、非常に大きなメリットです。なぜかというと、停電が起きても自宅の太陽光パネルで電力が供給できるためです。さらに、もう一つ理由があります。
まず、日本のエネルギーの輸入依存度について見てみたいと思います。
(出典 原子力・エネルギー図面集 2015:http://www.fepc.or.jp/library/pamphlet/zumenshu/pdf/all01.pdf)
なんと、日本のエネルギーの輸入依存度は94%にも上ります。石油や天然ガスなど、ほとんどの資源を輸入で賄っていることになります。
つまり、日本のエネルギー自給率は6%しかないのです。これはどういう事態を招きうるのでしょうか。
輸出国がいずれかの理由で輸出を停止した場合、日本はいつも通りの発電ができなくなります。そして、電力使用制限や値上げなどにつながるかもしれません。
しかし、ZEHにして太陽光発電設備を取り付けておけば、自宅で発電できますのでそういった心配をする必要がありません。
仮に電力が供給されないというような問題が起こったとしても、家族は安心していつも通りの生活を送ることができるのです。
子供たちと一緒に家族一丸となって学べる
最後にZEHのメリットとして家族で一緒に学べるという点があります。
例えば、環境問題への取り組みでは、ZEHは自宅に太陽光発電などの設備がつきますから、当然子供達も目にすることになります。
両親が環境問題に配慮する姿勢を見せることで、子供たちの教育にもいい影響を与えます。
環境や社会について考えるといった、自分の事だけではなく他人や社会のことも考える心を養うことができるでしょう。
また、学校だけではなく、家庭でも学びの場を提供できることは家族のつながりを強くします。
家族一丸となって学ぶことができるのはZEHのメリットの一つと言えるでしょう。